青春読書 沙菜子のおすすめ、星新一の文庫

自分が中学生の時(1973年~75年頃)、星新一のSFショート・ショートの文庫ブームがあった。学校で友人が、これは面白いからと「ボッコちゃん」を貸してくれた。読んだが、自分はいまいちピンとこなかった。

「おのぞみの結末」なんてタイトルは粋でカッコ良いと思うが、同様のショート・ショート(掌編小説集)をたくさん読もうと思う気にはならなかった。

だが、同じ星新一さんの文庫本で、大変自分が感銘を受けて、その後も影響を受けた2冊がある。
『明治・父・アメリカ』と 『人民は弱し 官吏は強し』(共に新潮文庫) である。

その後、自分が二十歳くらいの時に『明治の人物誌 』というハード・カバーも書かれて、自分はお小遣いが足りなくて、とても欲しくても購入を逸してしまったことがあった経験などがある。星さんが逝去された現在は、文庫で読める。

SFショート・ショートは作り話のフィクションであるが、『明治・父・アメリカ』と 『人民は弱し 官吏は強し』は、ほぼノンフィクションである。

星新一の父である星一の自伝的小説にちかいものだ。戦前の星製薬会社、モルヒネをめぐる日本の官僚達とのやりとり、アメリカでたった一人で、セールスの仕事をした話。現在は千円札の肖像になっている野口英世に星一がアメリカでお金を貸した話。

そして巻末に書かれた著者・星新一が、東大を出て、父の残した莫大負債を返す人生を歩んだ経緯など。

明治という時代や、私自身の父や祖父母の生きた時代を、書物を通して垣間見る面白さを知った。

偉人伝として伝わる野口英世の影の部分を知るきっかけになって、後に自分は、現在、直木賞選考委員の渡辺淳一の「遠き落日」も読むに到る。

本のジャンルは、なんでもいい。一つ興味を持ったテーマや素材があったなら、あとは「芋づる式」読書をすると面白い。自分は歴史小説や伝記なんかが結構参考になった。

PS。新潮文庫のwebサイトが、7月1日にリニューアルするそうです。

明治・父・アメリカ (新潮文庫)
新潮社
星 新一


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ボッコちゃん (新潮文庫)
新潮社
星 新一


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海賊とよばれた男 上
講談社
百田 尚樹


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今年の本屋大賞受賞作

この記事へのコメント

2013年07月09日 09:31
はじめまして。
私は「読書ログ」という読んだ本の管理やレビューを書くサイトの運営をしています。

ブログを拝見したのですが、ぜひ読書ログでもレビューを書いて頂けないかと思い、コメント致しました。

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